今はわたしも、すっかり能天気に毎日を過ごしております。
けれども昔は……幼少期のトラウマを抱え、生きにくさをたくさん抱えて生きていました。
20代や30代のころなどは、「わたしが不幸なのは両親のせいだ!」と本気で憎んでいました。
それはそれはもう……憎くて恨めしくて仕方がありませんでした。
「アダルトチルドレン」という言葉をご存知の方も多いと思いますが、わたしはまさに、そこに苦しんでいた人でした。
今日は、今が辛くて苦しんでいる方に伝えたいメッセージです。
「家族」が成り立たない機能不全に陥った家庭から巣立った大人が抱える心の苦しさ
アダルトチルドレンという言葉をご存じの方も多いと思います。
もともとの意味は、「 親がアルコール依存症の家庭で育って成人した人(Adult Children of Alcoholics)」のことを指します。
正式な医学用語ではありませんが、アメリカでアルコール依存症治療との関わりの中で生まれた言葉である、といわれています。
特徴としては、その家庭の環境が原因で心にトラウマを抱えたり、人間関係の生きにくさを抱えたりします。
子どもの時に担っていた家族の中の役割を、大人になったあとも社会的な人間関係の中に無意識に持ち込んでしまうのです。
このような心理的状態は、決して、アルコール依存症の親に育てられたから、というだけでもありません。
虐待や両親の不仲によって、「家族」という機能が不全に陥った家庭から巣立った大人も、同じような心理的状況を抱えることがあります。
アダルトチルドレンが、今の不幸の言い訳にはならない理由
さて、わたしはアルコール依存症の父を持つ家庭で育ちました。
今からでは考えられないくらい、それはそれは……生きにくかったです。
あの頃の「わたし」ってわたし? と思うほどに……不幸だったなぁ、と振り返ります。
自分の生きにくさの原因となっていた心理的なブロックやトラウマの癒やしを進めてきて、今に至ります。
2012年の再婚後、パートナーシップはとても良好です。
仕事も自分の事業を構築し、2009年から企業をして10年となります。
おかげさまで、社団法人の代表理事を務め、著書も2冊、全国に講演で読んでいただけるまでになりました。
全国にはセラピーを伝える仲間がおり、人に恵まれ、感謝にあふれる毎日を過ごしています。
好きな人しか周りにいません。
今では、嫌われる勇気もあります。
好きなことをいって、好きなことをやっています。
親がアルコール依存症だと、子どももそうなる確率が高い、といわれています。
お酒は好きですし飲みます。
けれども、お酒よりも楽しいことが、たくさんありますから、毎日飲まなくても大丈夫なのです。
お酒とも適切な距離を持つことができています。
たしかに、昔のわたしは「不幸」を持っていました。
けれども、今から振り返ると……当時のわたしは、その不幸を「持ちたかったんだな」と、思います。
なぜなら、その「不幸」を持っていると、わたしには手に入るものがありました。
それが、両親からの愛です。
わたしは、両親からの愛がほしかった。
だから、わたしが不幸であればあふほど「わたしは愛される」と思っていたのです。
それはなぜか?
元気だと両親からいろいろな言いつけをされてしまう。
けれども、病気の時には気を遣ってやさしくしてくれる両親。
やさしくしてほしければ……「病気になればいい」
そんな思い込みばかりが、あったのです。
もちろんそれは、「間違った思い込み」なのですが……
長くなりますので、明日に続けます。
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