今日は、心のお話です。
あなたは、自分の心を直接その目で見たことがありますか?
自分の姿すら自分の目で直接みることができないのに……体の中にある心を見るなんて……とんでもない!
そう思っても仕方がないと思います。
とはいえ、自分の姿をみたいときは、自分の姿を映してくれる媒体を通じてみることができます。
たとえば、鏡や写真のフィルターを通して、自分の姿を確かめることができます。
そして実は……あなたの姿と同じように、あなた自身の心を見る方法もあります。
それが、あなたとは違う人、を通じて見る方法です。
さて今日は、心のお話のなかでも、特に、「投影」についてお話したいと思います。
あなたの考え方のヒントになれば幸いです。
パートナーが、あなたの心を見せてくれる?!
親や子どもとは違う、血の繋がっていない他人と人生を共に歩むのですから。
血縁関係ともなれば、どこかに「自分と似たような部分」を見出すことは簡単でしょう。
遺伝を受け継ぐ仲だからです。
一方、いつも身近にいるパートナーであっても他人ですから、遺伝的なつながりを見つけることは難しいです。
けれども、いつも身近にいる人だからこそ、あなたの心を映す鏡のような存在ともなりえます。
つまり、自分の心の中が、パートナーに映し出されているということです。
そして自分の心を相手に映してしまうことを、心理学用語で「投影」といいます。
自分の心の中を誰かに映し出す、ということは、いわば、その人を見ているのではなく、自分が見たいようにその人を見ている、ともいえます。
あるいは、その人の言ったことすらも、自分が聞きたいように聞いている、ともいえるのです。
投影から、「愛し方」がわかってしまう?!
<チョコレートが好きな人が、自分の周りの人たちにもチョコレートを勧める>
ここには、「私が好きなチョコレートは、みんなも好きであろう」と思っている心が存在します。
すると、自分の周りの人たちも「チョコレート好き」と見てしまうのです。だから、みんなにも分けてあげよう、と思うわけです。
また同じ理由で、チョコレートが嫌いな人は、チョコレートを人に勧めることはないのです。
さてここまできたところで……ここでお伝えしたい「投影」とは、何かをお話したいと思います。
それはつまり……
わたしたちは、大好きな人には自分の大好きなものをあげたくなったりするし、好きなことを好きな人に差し出したくなる、という「投影」をしてしまう、ということです。
相手があなたに見せてくれるものこそが、そのひとなりの「愛し方」でもあります。
投影は、相手がしてほしい「愛し方」さえも見せてくれるというのです。
「愛し方」が投影されると、なにがいい??
すると、パートナーが体調悪い場合には「おかゆ作ろうか?」「体温計おいておくねー」「あたま冷やすの持ってこようか?」と、ついついお世話をしたくなります。
一方で、体調が悪いときは構わずそっとしておいてほしい、と思う人もいるわけです。
するとその人は、パートナーが体調悪いときには「そっとしておいてあげよう」と、一言も声をかけない、ということもあります。
どちらも相手を思いやり、愛しているからこその表現です。
ところがこの二人……思いやりの方法が、全く違うことがわかりますか?
これが、あなたとパートナーとの関係性のなかにも現れているとしたらどうでしょう?
つまり……あなたとパートナーとの愛の表現が違う、というのです。
お互いの愛の表現方法が違うと、「そういうことをしてほいわけではない!」あるいは「わたしはこうしてほしい」というすれ違いが起きてしまいます。
なのですが……よくよく眺めてみてください。
視点をほんの少し変えてみると……こんなことがわかります。
その人はどのように愛されたいのか? が、わかってしまうのです。
つまり……彼の態度から、体調がわるいときには「構ってほしいのか?」「放っておいてほしいのか?」がわかってしまう、ということです。
もし、仕事の帰りが遅くなったとき、最寄りの駅まで迎えに来てくれるパートナーならば、そのパートナーの帰りが遅いときは、駅まで迎えに来てほしいと思っているでしょう。
プレゼントに食べ物をくれることが多い相手なら、相手にプレゼントをするとき、食べものをあげると喜ばれることでしょう。
「投影」というと、マイナスのイメージを持たれる方が多いかもしれません。
ですが「投影」をしてしまう理由を知っていれば、相手を冷静に観察することで、相手にとって「うれしいこと」「いやなこと」までがわかってしまう、ということでもあります。
ということは……ここをうまく活用すれば、「愛し愛される」ことが簡単にできてしまう?!
とはいえ。
それにもまずは、よくよく相手を観察していみることです。
どんなときに、あの人はどんなことをする?
投影を活用するためには、このような観察が欠かせません。
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