ご相談くださる方のなかには、誰かを自分の映し鏡にしてしまう「投影」という現象で悩んでいる方がたくさんいらっしゃいます。
もちろん、それが「投影である」ということを知っている方は、ほとんどいらっしゃいません。
「投影」という言葉を知っている方も少ないと思います。
ところで……「投影」というものに、たとえばこういう場合があります。
「上司に話が出来ません」
「話しかけられるような雰囲気ではなくて」
「私から話しかけることが出来ないんです」
「旦那さんにもイヤって言えないんです」
「イヤって言ったら、倍返しされそうで……旦那さんに話せないんです」
もしかすると、日常によくある風景かもしれません。
そこで今日は、そんな「投影」のお話から、人間関係を理想の方向に進める方法 についてお話したいと思います。
あなたの考え方のヒントになれば幸いです。
これを読んでしまうと、苦笑いをしてしまうかもしれません
たとえば……「話しかける」とは、どういうことだと思いますか?
誰かに「話しかける」ということはつまり、「自分から近づくこと」です。
この「自分から近づくこと」ができないから、「話しかける」ができないわけですが……
ひとつ考えてみてください。
それができないのは……誰なんだろうかと。
心理の世界では、「できない」のは自分の責任だ、という表現をします。
けれども、それを何かの責任にすり替えてしまう場合があります。
「だって、相手はそんな雰囲気を出していない」
「だって、相手は怖そうで、そんな雰囲気ではない」
「相手から近付くべきでしょう?!」
「だって、上司なんだから!」
「だって夫なんだから」
この文章を読むと、子どもっぽいと感じますか?
文章にすると客観できてしまいますので、ついつい苦笑いをしてしまうかもしれません。
けれどもこれが「責任のすり替え」であり、自分の「できない」を相手に投影している、ということです。
理想の人間関係を作るには、まずは「知る」ことから、はじめましょう
ここには、相手と自分のあいだに「対等性」がまったくありません。
「自分から近づくこと」ができないから、「話しかける」ができないわけですが……
とはいえ、「近付かないこと」あるいは「近付く勇気が自分にはない」という状況を選んでいるのは、他ならなぬ、「わたし」です。
人間関係を変えるためには、ここを知ることからしか始まらないのです。
あなたが望む人間関係を、持つためには。
人間関係を整える大切な3つのポイント
この「人間関係を整える」には、3つの大切なポイントがあります。
・愛を求める
・愛を与える
・愛を受け取る
これは、「安心感」のもとになる、愛着の形成に必要な才能です。
そして、本来、すべての人が持っている才能でもあります。
ところが、すべての人が本来持っている才能であるにも関わらず、なんらかの事情でこれを塞いでしまうことがあります。
たとえば、無邪気にあなたへ近づいてくる小さな子どもが、あなたになんの怖れを抱きましょうか?
そこには、あなたへの安心と信頼が、あるだけです。
人間関係を整えるポイントにある「愛を求める」とは、まさにこの、子どもが「抱っこして!」とあなたに近づいてくるのと、全く同じことです。
「自分から近づく」に、他なりません。
とはいえ、無邪気な小さな子どもができることが、大人には難しいことが多々あります。
でもだからこそ……ここをしっかりと育てていきたいのです。
ここを育てることさえできたなら、安心感を十分に感じることができ、幸せな人間関係が現れます。
無邪気な小さな子どものように、あなたも誰かに近づいてみてください。
それが、理想の人間関係を築く大きな一歩です。
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